
私たちの宮崎県は、素晴らしい環境と資源に恵まれています。今、宮崎のポテンシャルを最大限に引き出し、エネルギー不足や脱炭素社会への移行、資源の有効活用といった「未来の課題」に挑む動きが加速しています。「サステナブル(持続可能)な農林水産業」をテーマに、県内各産業の先進的な取り組みを紹介していきます。


海のCO₂吸収源藻場を漁港に造成
温暖化対策として近年注目を集めているのが、海の二酸化炭素(CO₂)吸収源「ブルーカーボン」です。その主役となるアマモやクロメなどの藻場は、海水温の上昇に伴う魚やウニによる食害の活発化などにより、減少傾向にあります。1976(昭和51)年に約3000㌶あった県沿岸の藻場は、2017~18年には815㌶まで激減しました。そこで県は、冬から春にかけて水温が低く、防波堤により食害魚などが侵入しにくい漁港内に藻場を造成し、ブルーカーボンを創出する取り組みを進めています。
2024~26年度の事業として北浦、島野浦、川南、串間の4漁港で、核となる藻場を造るためのブロック設置を進めており、これまでに約2300平方㍍を整備しました。県漁業管理課は「ウニは複雑な構造を好んで住み着くため、ブロックは表面をシンプルな形状にしています」と説明します。
ガイドラインまとめ県内の海を豊かに
藻場を定着させる手法にも、地域に合わせた工夫が凝らされています。北浦のように海藻が残る場所では自然に生えるのを待つ一方、海藻が少なくなった川南では人工的に種を付けた「種糸」をブロックに巻き付けるなどしています。
漁港内とはいえ、アイゴやイスズミなどの食害魚の影響が全くなくなるわけではなく、対処は欠かせません。主に漁業者が駆除を行っており、県ではその魚を養殖魚の餌として有効活用する取り組みを支援しています。
同課は「藻場はブルーカーボン創出に加え、海の生き物が安心して命を産み育てられる『海のゆりかご』でもある貴重な場所。藻場造成のガイドラインをまとめて、他の漁港にも取り組みを展開していきたいです」と話しています。

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