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「また宮崎か」落胆 農家不安胸に消毒作業

2011年1月23日
 「なぜまた宮崎なのか」。宮崎市の養鶏場の鶏から高病原性鳥インフルエンザのウイルスが検出された22日、養鶏関係者の間に衝撃が走った。全国屈指のブロイラー産地である本県。国内で相次ぐ発生や昨年の口蹄疫を受け、警戒レベルを上げていた矢先だっただけにショックは大きい。養鶏農家は感染への不安を胸に、早期封じ込めへ懸命の消毒作業を続ける。

 同日未明にウイルスが検出され、発生農場から半径10キロ以内は鶏や卵の移動制限区域に設定された。区域は宮崎、西都市、高鍋、新富、国富町にまたがり、区域内で養鶏を営む女性(65)=西都市=は「鹿児島で発生していたため、鶏舎の消毒などいつも以上に気を使っていた。どこから感染するか分からないから防ぎようがない」とおびえていた。

 同市加勢で「みやざき地頭鶏(じとっこ)」を生産する甲斐雅幸さん(38)の農場も区域内。「鶏が出荷できないと、餌代などのコストがかさむ。全国に認知されるようになった『みやざきブランド』への風評被害も心配」と一刻も早い終息を願う。

 新富町日置で鶏約5万4千羽を飼育している採卵農家の男性(52)は、2007年の発生でも制限区域に入った。同日は、安全確認のため家畜防疫員による農場への立ち入り検査を受け、「卵価が上がり始めており、これからと思っていたところ。なぜまた宮崎なのか」と落胆。鶏舎の消毒や消石灰の散布を黙々と続けていた。

 区域外の農家の間でも、緊張が広がっている。

 日向市東郷町で養鶏場を経営する三浦定さん(62)は、07年の発生の際、周辺の養鶏場が感染し、感染拡大の防止のため鶏約5万羽を殺処分された。「あの時のつらい思いは二度としたくない。ウイルスを入れない努力を徹底して続けていくしかない」と自らを鼓舞。鶏舎ごとの長靴の履き替えなど、できる限りの防疫態勢をとる。

 この日、県が開いた緊急防疫会議には、養鶏業者ら約40人が参加した。移動制限によって区域内から卵を出荷できず、保管にも限度があることから県に対し「(国との協議で)早く卵の移動を認めてほしい」などと悲痛な意見が相次いだ。

【写真】安全確認のため新富町内の養鶏場で採血などを行う家畜防疫員=22日午後

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