2018年12月のアジア選手権で準優勝し、トロフィーを掲げる原希美=熊本市(JHA・Yukihito TAGUCHI提供)
「東京という目標があったから頑張れた」
国際大会は88試合に出場。246得点は今回選出のメンバー中2番目に多い。ハンドボール女子日本代表「おりひめジャパン」の主将で名実ともにチームの大黒柱が、延岡市出身の原希美(三重バイオレットアイリス)だ。大学4年時に初めて代表入りし10年目。小学生のころから夢に描いていた五輪の舞台に向け「これまでのすべてをぶつける。目標のメダル獲得へ、最高のパフォーマンスをしたい」と決意を語る。
延岡東小3年で、競技を始めた。体が大きくて足も速く「シュートはだいたい決まって、楽しかった」。延岡中3年時に身長が今と変わらない170センチあり、コートプレーヤーで県内初のU-16日本代表に選ばれた。宮崎学園高1年時の全国総体でベスト8、同年の国体では少年女子県勢初の4強入りに貢献。日体大4年で日本代表に初選出され、三重バイオレットアイリス1年目の日本リーグでは最優秀新人賞に輝いた。
身体能力に頼らない、ガッツあふれるプレーが持ち味。体を張った激しい接触プレーもいとわず、周囲からの信頼も厚い。ただ近年は、けがに苦しんだ。16、17年は左膝、19年冬には右膝を手術。それでも「東京という目標があったから頑張れた」。懸命なリハビリで復活を遂げた。
ハンドボールは欧州では人気があるが、日本ではまだ“マイナー競技”。「東京五輪はハンドの面白さを知ってもらう絶好のチャンス。勝ち進んで日本を盛り上げたい」と意気込む。
(2021年07月14日付紙面より)