肩関節周囲炎

宮崎県医師会 整形外科医会 川越正一

2024年06月20日掲載

 四十肩、五十肩とは、40歳代から50歳代に肩に痛みが起こりスムーズに動かなくなる病態の俗称で、臨床的には多くの例で肩関節周囲炎と診断されます。

肩関節について

 まず肩関節の特徴を股関節と比較して説明します。骨の部分では肩関節は骨頭(緑)部分に比較して、臼蓋(きゅうがい/受け皿=赤)が小さく浅い構造です。このため、可動性(動き)は高いが安定性は低くなります。安定性を犠牲にして手指を広い範囲に動かすことが可能な構造です。一方股関節は、体重を支持するため受け皿が骨頭を深く覆っており、可動性は低いが安定性や支持性が高くなっています。肩関節が安定性を保ちながら動くためには、関節周囲の筋肉や靭帯の働きが非常に重要です。肩関節周囲の筋肉の中でインナーマッスルは関節に近いところに付着しており、上腕骨頭を肩甲骨の小さな関節窩(かんせつか)に収める方向に働き関節の安定性を高めます。よって、これら関節周囲の軟部組織の機能が障害されると、関節機能がより大きな影響を受けることになります。
 
肩関節周囲炎とは

 肩関節周囲炎は、肩関節の機能にとって非常に重要な筋肉や腱などに炎症が生じます。炎症は体の組織のダメージに対する生体の防御反応です。直後に生じる急性期の後に長期に組織障害が持続し原因の除去がおそい場合は、組織が固くなり柔軟性は低下します(慢性期)。
 年齢的な要因として、中年以降では筋肉の柔軟性や筋力の低下があります。発症誘因として、動作の繰り返し、重いものを持つ、打撲・捻挫を起点とすることもありますが、原因がはっきりしないこともあります。症状は、腕を上げると痛い、帯結びや後ろ髪を結おうとする時の疼痛と動きの制限などがあり、寝ている時の痛みも特徴です。同様の病態でも、肩関節周囲炎以外が原因の場合もあるので、整形外科を受診してください。

MEMO

痛みが生じ動かしにくくなる


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