中心性漿液性脈絡網膜症

宮崎県医師会 眼科医会 新井千晶

2023年11月16日掲載

 「最近疲れているのか、見えにくいな…」ということはありませんか? 今回は中心性漿液性脈絡網膜症という病気についてお話しします。漢字がずらっと11文字も並ぶ、長い病名ですね。眼球の壁は大きく分けると強膜(白目)、脈絡膜、網膜(カメラに例えるとフィルムの部分)の3層に分かれているのですが、脈絡膜の血管から水が漏れてきて、網膜に水(漿液)が溜まるという病気です。この水が網膜の中心部分(黄斑)の下に溜まるため、視野の中心が欠けて見えたり(中心暗点)、ものが歪んで見えたり(歪視)します。

 一般的には30~40歳代の男性に多いとされ、片眼に発症することが多いです。ちょうど働き盛りの年齢層であり、仕事に支障をきたす場合もあります。半数程度は数カ月で自然に良くなり、後遺症も残しませんが、中には再発を繰り返す慢性型となる方もいます。慢性型は高齢者にやや多くみられ、両眼に発症することもあります。溜まった水が引かずに増えてしまい、大きな網膜剥離の状態(胞状網膜剥離)となる場合もあります。水が溜まった状態が長く続くと、網膜上の視細胞への栄養が不十分となり、水が引いた後でも視力が完全に回復せず、後遺症が残ることがあります。

治療は投薬が中心
レーザー治療を行うことも
 
 原因ははっきりとはしていませんが、さまざまなストレス、喫煙習慣などが影響しているとされ、また他の病気の治療として使用するステロイド薬の副作用として生じることもあります。

 治療として、まずは喫煙習慣があれば禁煙指導、また内服薬で経過観察を行います。ステロイド薬が原因の場合は治療中の病気の状態を考慮しながら投与量を減量・中止します。改善が見られない場合はレーザー治療を行います。

 日常を過ごしているだけでもさまざまなストレスにさらされる現代社会では、誰でもこの病気になる可能性があります。この病気を含め、早期発見・早期治療によって視力の回復が見込める眼の病気があります。見え方がおかしいなと思ったら、早めに一度、眼科の受診をおすすめします。

MEMO

働き盛りの男性に多く、後遺症を残すことも 中心性漿液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)


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