インターネットとの上手な付き合い方

宮崎県医師会・精神科医会 直野慶子

2022年06月16日掲載

 コロナ禍で急速にインターネット(以後、ネット)での会議、講習会、授業が増えました。さまざまなネットゲームがあり、オンラインで友達と待ち合わせてゲームをするなど、遊び方も大きく様変わりし、ネット依存の低年齢化・潜在化も指摘されています。

 ネットに過剰にのめり込み、ネットにつながっていないと不安になり日常生活に支障が出たり、ネット使用を自分で止めようと思っても止められなくなると、「依存」状態にあるといえます。ネット依存でも、脳内でアルコール依存症や薬物依存などと同じメカニズムが起こります。2022年1月に「ゲーム障害」という病名がICD–11という国際的な診断基準に追加されました。現在の依存症の治療は、一部のアルコール依存症では禁酒ではなく節酒を目指すなど、「完全に0にする」ことを目指すのではなく「減らす」ことを目標にするケースも多くあります。例えば「睡眠時間・食事時間などを規則正しくする」→「規則正しい登校(出勤)習慣を付ける・特技や趣味を充実させる」→「空き時間が減少」→「ネット・ゲーム時間が減少」が、結果として「節ネット」の達成につながるという好循環に持ち込むことも治療の一環です。周囲が本人のネット使用をコントロールしようとしても、難しいことが多いです。本人がネットの良い面と悪い面を学び、自分の意思で行動を変えていくのを周囲が援助することが大切です。ネット以外の健康的な代替行為を本人と治療者が⼀緒に考えていくのが治療の本質でもあります。

ネットは「道具」として使いこなす姿勢が大切
 
 現実世界で人間関係が充実することが、結果的にネットからの脱却につながるともいわれます。ネットに依存してしまう社会心理学的な背景、精神疾患の併存がある場合もあります。ネット依存には、確立された治療法はありません。ネットに自分が支配されてしまうのではなく、自分自身が目的を持ってネットという「道具」を使いこなすという姿勢が大切です。

 6月21日は夏至で一年のうちで昼(日の出から日の入りまで)の時間が最も長く、夜の時間が最も短くなる日です。夏至と冬至には、20時から22時まで照明を消し、ロウソクの明かりだけで過ごす「キャンドルナイト」という催しが、2003年から日本各地で行われてきました。今年の夏至は、照明やスマホ・タブレット・パソコンの電源も早めに切り、夜空を眺めたり、静かに語り合ったり、早めに就寝したり、ゆっくりと過ごしませんか。普段と違う過ごし方をすることで、新しい発見があるかもしれません。 

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