健康寿命を延ばすために

宮崎県医師会・泌尿器科医会 月野浩昌

2022年01月06日掲載

 2019年の日本の平均寿命は女性が87・4歳、男性が81・4歳です。健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる健康寿命は女性が75・4歳、男性が72・7歳と厚生労働省から報告されています。平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある不健康な期間とされ、要支援や要介護状態の期間と考えられています。平均寿命と健康寿命の差をいかに短くするかが重要な課題であり、要支援や要介護状態の前段階が「フレイル」といわれています。介護が必要になる原因は、認知症、脳卒中、次いで高齢による衰弱、骨折・転倒などが挙げられ、その多くにフレイルが関係しています。

体重減少や筋力低下など80歳以上の35%が該当

 加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態を「フレイル」といい、要介護を招きやすいハイリスクの状態です。フレイルの評価はさまざまですが、代表的な評価は、左表にあるチェックリストで行います。フレイルの状態の人は65歳以上で約11・3%ですが、80歳以上では35%と報告されています。糖尿病や呼吸器病、心血管疾患、抑うつ症状、貧血などはフレイルを合併しやすいことが分かっています。フレイルの管理は、適切な評価と運動を含む個人に適した介入、薬剤の見直しがあります。

排尿問題は骨折・転倒の原因にも

 尿失禁があるとフレイルへ移行しやすく、重度の尿失禁があると生存率が低くなることが報告されています。フレイル高齢者、認知機能低下高齢者においては、一般高齢者に比べ尿失禁や便失禁の頻度が高く、生活の質の低下や介護負担につながります。また尿失禁、頻尿、夜間頻尿を有するフレイル高齢者では睡眠障害や骨折・転倒のリスクが高くなります。そのため適正な飲水指導、バランスの取れた食生活、運動、便秘の改善、適正な塩分摂取、アルコール・カフェインの制限など生活指導が必要です。尿失禁には骨盤底筋や身体機能などのトレーニングを行うことで改善の効果があります。薬剤での治療や外科的な治療が必要な排尿症状もありますので、排尿症状でお困りの際には泌尿器科受診をお勧めします。

MEMO

排尿症状を改善してフレイルを予防


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