閉経後外陰尿路症候群(GSM)

宮崎県医師会・産婦人科医会 長沼康子

2021年09月16日掲載

 「更年期症状」と聞くと、ホットフラッシュ、動悸(どうき)、疲れやすいといった症状を思い浮かべると思います。さまざまな更年期症状のうち意外と知られていないのが、外陰部や腟、泌尿器の症状です。今回は、最近注目されている「閉経後外陰尿路症候群(GSM)」という症状についてお話したいと思います。

更年期の症状慢性的に進行

 更年期症状は、女性ホルモン・エストロゲンの分泌が減少し始めると、個人差はありますが40代前半頃から表れます。40歳を過ぎると、顔のシミやしわ、体のたるみなど、気になることが増えてきますよね。実は同様の老化現象が外陰部や腟にも少しずつ起きていることを知っていますか? 例えば、腟の乾燥やかゆみ、腟や外陰部の灼熱(しゃくねつ)感、尿失禁、尿漏れ、頻尿、尿意切迫感、性交痛、腟炎、腟のゆるみ、性交時の潤い不足などが挙げられます。

 更年期になると、女性ホルモンや男性ホルモンの低下により腟の萎縮、潤いの低下、腟粘膜のコラーゲン低下が進行し、腟の弾力が失われてしまいます。外陰部も同様に弾力がなくなり、皮膚は乾燥しがちになります。厄介なのは、GSMが慢性的に進行するということです。「そろそろ更年期かな」と思い始めたら、顔のお手入れと同様、外陰部や腟入り口部分の保湿を積極的に開始しましょう。①おりものシートを月経時以外にも使用している②ウォシュレットを必ず使用する③お風呂でゴシゴシ洗っている、40歳を過ぎてこれらのどれかをしている人は要注意です。

治療が長引くことも早めの受診を

 GSMに対しては、全身もしくは局所的な女性ホルモン補充療法を保険診療で行うことが多いと思います。薬ですぐに症状が改善すると思っている人も多いのですが、原因は老化なので治療には時間を要することもあります。現在は、男性ホルモン補充、保湿剤、レーザー、HIFU治療などの自費治療を組み合わせた選択肢も増え、女性ホルモン補充のみでは改善できなかった症状にも効果が見込めます。ただしこれらの治療ができる医療機関はまだ限られているのが現状です。しかし、受診をためらい、自己流の方法で症状を長引かせても改善は期待できません。気になる症状があれば、婦人科を早めに受診することをお勧めします。

MEMO

腟や外陰部の老化 更年期に起こる症状


コンテンツ
おつまみ選手権

サポーターコラム

GURU GURU GOURMET

Health

旬レシピ

働くワタシ図鑑

まちがいさがし

プレゼント

きゅんナビ
発行
宮崎日日新聞社
企画・編集
宮崎日日新聞社 営業局
〒880-8570
宮崎市高千穂通1-1-33
購読のお申し込み
TEL 0120-373821