子どもの内斜視と弱視

宮崎県医師会・眼科医会 河野資之

2021年06月03日掲載

 両眼の視線が目標に正しく合致していない状態のことを「斜視」といいます。発症には先天性、筋肉や神経のまひ、遠視などの屈折異常が関与し、時には緊急性のある眼科疾患や全身疾患が原因で生じることもあります。ずれの方向によって内斜視、外斜視などに分類されます。

 生後6カ月以内に発症した内斜視を「乳児内斜視」といいます。私たちは両眼で物を見ることによって対象の奥行きや立体感を捉える事ができますが、この立体視機能は生後2〜3カ月をピークに2歳くらいまでに発達します。乳幼児内斜視は立体視の獲得の妨げになってしまいかねないので、早期の発見と適切な治療がとても重要です。また、強い内斜視があると、一方の目の視機能のみが発達しない、いわゆる「弱視」になる可能性があります。弱視になっている場合には、見えている方の目にアイパッチをして弱視がある方の目の発達を促します。症状やずれの程度によっては手術を検討することもあります。生後6〜8カ月くらいまでに行う超早期手術は、立体視の獲得に効果があるとされています。

 一方、生後6カ月以後に発症した内斜視を「後天内斜視」といいます。最近は近くの画面を見続けることが原因の「スマホ斜視」も増えてきているといわれています。強い遠視が原因の「調節性内斜視」の場合は、眼鏡で矯正することで斜視が改善することがあります。それでも斜視が残る場合には、プリズム膜を眼鏡に貼って眼の位置ずれを補正したり、小学生くらいの時期をめどに手術を行うこともあります。

光をまぶしがるなど重要なサインも

 目が内側に寄っている、不意に視線がずれるなどの症状をきっかけに眼科を受診される事が多いですが、頭をかしげて見ている、片目をつぶる、まぶしがるなども重要な斜視のサインです。斜視が疑われた場合、眼科では視力や立体視機能、目の動き、どのくらいのずれがあるのかを検査して治療を進めていきます。必要に応じて専門の医療機関に紹介する事もあります。気になる症状があれば近くの眼科にて相談することをお勧めします。

MEMO

立体視の発達にも影響 早期発見が大切


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