良性発作性頭位目まい症

宮崎県医師会・耳鼻咽喉科医会 鳥原康治

2020年09月17日掲載

 耳から起こる目まいの6〜7割と、最も多いのが「良性発作性頭位目まい症」です。前庭(ぜんてい)にある耳石器から剥がれ落ちた耳石(炭酸カルシウムの粉)が三半規管の中に入り込み、コロコロと動くことで目まいが生じます。長時間同じ姿勢でいたり、頭を動かさずにいたりすることが原因であることが多く、就寝中の寝返りの回数が少ない人、同じ姿勢で横になってテレビを観続ける習慣がある人に発症しやすいといわれています。耳石は寝ている間に三半規管へ移動しやすく、朝起きた時や頭を動かした時に目まいが起こるのが特徴です。夕方には軽くなり、寝た翌朝にはまた起こります。

自宅での対処寝返りを繰り返す
 
 多くは1~2週間で自然に治りますが、陥りやすい間違いは、安静にしていなくてはならないと思い込んで、1日中寝ていることです。正しい対処法としては、同じ方向で横向きに寝ない、デスクワークが長時間続く時は定期的に姿勢を変えてリフレッシュする。また、起床後と就寝前に寝床で左向き・あおむけ・右向き・再びあおむけの順番で姿勢を変えながら各10秒ずつ数え、これを複数回続けます。また枕を高くしたり、頭ごと上半身を高めにして寝たりすることも有効です。繰り返していくと、そのうち目まいが起こりにくくなってくるのが分かります。

病院での治療複数回の通院が一般的
 
 耳鼻咽喉科専門医では、赤外線カメラを装着してもらい、耳石を元の耳石器に戻す理学療法が積極的に行われます。三半規管には前・後・外側と3つの半規管がありますが、前半規管にはうつぶせで寝ない限り耳石は迷入しません。後半規管に迷入した場合、起き上がりや頭下げでの目まいが多くエプリー法を行います。外側半規管の場合は、寝返りでの目まいが多くレンパート法を行います。いずれも医師が患者の頭に手を添え、頭を動かすことで元の位置に移動させる方法です。戻した耳石は元の位置周辺に存在する暗細胞によって自然に吸収されます。幸運な人は、5分程度の1回の治療で治ります。半数の人が、数回の治療で治ることが多いです。人によっては、治るまで時間がかかる場合があります。三半規管内にあるゼラチン状の薄膜(クプラ)の粘着な所に付着した耳石が多い場合には外れるまで時間がかかるからです。

MEMO

就寝中に耳石が移動 平衡感覚を乱す


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