【評】不確実な社会から一時離脱し、聖なる空間に身を置く遍路が的確なフレーミングで収まっている。周辺の光量が落ちていることは作品の大事な要素。中央部周辺の新緑や、真っ赤なツツジ、人物に見る者の意識が向かう。石畳が雨でぬれて落ち着いた色合いも幸いした。(写真部次長 沼口啓美)