朝日に照らされて走る“医者の卵”ランナーたち。10キロのロードワークの後、授業に向かう

楽しく走り健康に 思い思いのスタイル満喫

 朝夕、街を駆け抜ける女性ランナーをよく目にする。つらくストイックに走るイメージのあったランニングは、カラフルなウエアの登場で、女性も楽しみながら健康になれるスポーツとしてブームとなった。県内でも愛好者が増えており、それぞれのスタイルで「走り」を楽しむ女性ランナーにスポットを当てた。

 夜も明けきらぬ午前6時。清武町内のコンビニエンスストアに宮崎大医学部の4年生5人(うち1人は男性)が集まってくる。ストレッチを済ませて出発。おしゃべりを交えながら、10キロの道のりを1時間で走破する。

 週2回のランニングをする平日は、午前5時半に起床、6時から1時間走った後、大学へ。放課後はアルバイトに行き、帰宅は午後10時すぎ。寝る時間は5時間ほどしかない生活スタイルだが、走ることで心身の健康を得たという。生活のリズムが整い、充実した毎日。「間食やファストフードを控えるようになりました」と長友夏輝さん(23)。体のことを考え、食事にも気を使うようになったという。

 一方、ランニングウエアにこだわりを持つランナーも。日向市の尾池歯科医院の職員8人でつくるマラソン部だ。ピンク色のジャージーの背面には個人名と歯のマークがプリントしてある。昨年の綾照葉樹林マラソンの前に、尾池康暢院長が全員分プレゼント。「おそろいのウエアは士気が高まるんですよ」と村上春菜さん(24)。おしゃれな彼女たちは大会が近づくと、宮崎市内のスポーツ用品店やインターネットで購入するという。

 スーパースポーツゼビオ宮崎店では、ブームを受けて女性向けコーナーを設置。カラフルなウエアが所狭しと並ぶ。人気はランニングスカート。かわいらしさと腰回りをすっきり見せる効果を兼ね備えている。かっこよく、そしてかわいく走りたい―。最近のウエアはそんな女心をくすぐっているようだ。

 「人との出会いやふれあいが楽しみでやめられんのよ」と語るのは延岡市の井植宇多子さん(60)。女性ランナーが珍しかった30年前から走り続けているベテランだ。「おばちゃん、一緒に頑張ろうや」と若い男性ランナーからの激励が元気のもと。前年にも参加した大会では、1年ぶりに出会う参加者との交流を楽しむ。また、旭化成陸上部の選手らと親交があり、「頑張りないよ」と声を掛けつつ、彼らの一流の走りに刺激を受けているという。

 彼女たちは12月13日に行われる青島太平洋マラソンに参加する。楽しみながら、かつ完走を目指してゴールへ向かう女性ランナーが、今年も日向路を彩る。(写真部・西村公美)