【評】手を組みかわいい姿で葉に乗るカエルが、黒い背景に浮かび小さな世界をつくっている。ピント範囲が狭く見る者の意識が目にいく。そこに、すべてを達観し半眼で静かに考えにふける思想家にも思えるカエルが座っている。見せる行程が詰まった作品。自宅で撮影とあり、撮ろうとする意識があれば、庭先にも題材はあるものだ。(写真部次長 沼口啓美)