【評】ごう音をたてながら滝つぼに落ちる水流を背景に、最も白い部分に微動もしないシルエットの小さな木を配置。動と静が計算された構図の中に納まっている。流れのグラデーションもいい。五ケ瀬町のうげの滝とあり落差は30メートル。空気の対流で周辺も激しく動くはずだが、2秒間の露光にもかかわらず、細い若木がりんとして揺れていない。不思議な作品。(写真部次長 沼口啓美)