【評】「春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる」。闇夜は、梅の花を見えなくさせているのに、その香りを隠すことができないという古今和歌集に出てくる短歌。大胆な構図で梅の存在感が増し、作品から香りが漂ってきそうだ。(写真部次長 中島雅隆)