【評】幼児がイチョウの大木からあやされている童話の世界に見える。以前、椎葉村で「木も大樹になると言葉を話す」と古老から聞いたが、作品からも伝わる。闇からわずかに浮かぶ荘厳な根元を中心に据え、緑が残るスペースに両手を上げた子どもを配置。狙いがしっかりとしており構図に安定感がある。(写真部次長 沼口啓美)