【評】自然の造形の面白さだけに頼らず、被写体に積極的にアプローチする姿勢がいい。魚眼レンズで接近し、比重の異なる砂の独特な文様を強調。湾曲する水平線も球体の地球を連想させる。表現者として佐々木さんの世界まで対象を引き寄せている。レンズの特性から多くの情報が写りがちだが、色彩を含めて構図をシンプルにまとめている。これまで望遠レンズの作品が多かったが、超広角まで使いこなす感性に、これからの展開を期待する。(写真部次長 沼口啓美)