【評】イチョウが自らの落葉に影を落とし、数日の輝く演出を施して冬の眠りに入ろうとしている。山崎さん自身もこの落葉樹に寄り添って、ドラマに参加し写真芸術をつくった。圧倒的な落ち葉の風景を冷静に受け止めている。多くの人が経験した、落ち葉を踏みしめる音や感触の記憶を、心の中で再生される世界が表現されている。(写真部次長 沼口啓美)