【評】写真を趣味とする祖父の視線を心の中で意識する孫と、ファインダー越しに孫を見つめる祖父との愛情の交流が伝わる。その温かさがいい。俳句でいわれる孫歌と違い、写真では孫も撮りようによっては作品として成立する例だ。望遠レンズで被写界深度を浅くして、顔の中央にピンポイントで焦点を合わせると、児童の世界が、より作品的に表現される。(写真部次長 沼口啓美)