【評】その土地の地形を利用した棚田は、日本の知恵と文化を感じさせる。時期や時間でさまざまな写真が撮れる魅力的な被写体の一つだ。この作品は余計な物を排除して画面全体を棚田だけにし、黄金を強調するためのアンダーの露出も成功している。水面(みなも)のさざ波と作品の中央に人影があり、演出に一役買っている。(写真部次長 中島雅隆)