【評】記録性はない。撮り尽くされた技法でアート性も弱い、純粋な天体写真でもない。それでも納得させるだけの、美しい星空が隅々まで輝いて魅了する。展望台に立って協力した人の気持ちも、後ろ姿ながら美しく写り、心を温かくさせる。長時間露光の西都原が、被写体として続いている。すぐに撮らず、推考してシャッターを切る撮影スタイルが作品を深くしている。(写真部次長 沼口啓美)