【評】今月は例年よりホタルを被写体にした作品が多かったが、独創性あふれる絵づくりをしていた本作品が、ひときわ目立っていた。ホタルを撮影するときは、光跡をいかに表現するかに気を取られがち。暗闇にひっそりとたたずむ埴輪(はにわ)まで導くかのように淡い光を放つホタルを引き立て役に使った。主役級を脇役に使うぜいたくなキャスティングで、上質な仕上がりになった。(写真映像部長 中島雅隆)