【評】何げない海岸の風景に、傘を差した人物を配置したことで作品として成り立った。無風なのだろうか、水面は周りの情景を映し出す鏡と化している。空を多めにしたトリミングで安定感はあるが、人物を画面中央に持ってきた方が、シンメトリーの効果が強くなり、異空間の表現が増してくるだろう。空の演出が地味なので少しカットしてもいいと思う。 (写真映像部長 中島雅隆)