【評】青藍色の金属光沢が輝くチョウトンボの羽が、ステンドグラスのようで美しい。小さな昆虫は自由気ままに動くので、生態をある程度知っておく必要がある。マクロレンズを使わずに、この描写を表現するには丁寧にかつ慎重に撮影したのだろう。羽の先端をカットするトリミングで作者の主張が明確になった。昆虫写真は、撮影角度を変えることで作風が劇的に違ってくるのでチャンスがあれば試みてほしい。 (写真映像部長 中島雅隆)