【評】花火は露出オーバーすることなく、個数も程よい感じで、上品に撮影されている。背後の山の稜線(りょうせん)に浮かび上がる夕空や細島港の街並みも美しく表現されている。撮影場所もいいので、奥行きのある構図になった。花火で一番悩まされるのが上空に漂う煙だが、気象条件が作者に味方した。上質で非の打ちどころがないので批評しづらく、審査員泣かせの作品だ。(写真映像部長 中島雅隆)