【評】100年近くも若武者が血で血を争った、飫肥城攻防の戦場が古色を帯びている。湿度が高い曇り日は、コケ類が目立ち白壁が落ち着くので、おしゃれをした少女たちが一層、初々しく強調されて見える。時代性を含め、背景と少女たちのコントラストが新鮮。歴史の上に今があるとはいえ、あまりにも象徴的。岩切さんが配置したであろう、ポジションやしぐさも的確。(写真部次長 沼口啓美)