【評】餌をねだる数匹のアライグマをコミカルにとらえた。表情は見えないが、目いっぱいに広げた前足の指から愛くるしさが伝わってくるが、見方を変えれば、狭く薄暗い檻(おり)に入れられ、餌が与えられる時間をひたすら待ち続け、われ先に奪おうとしているようにも見える。施設で飼育されている動物たちのむなしい様を感じる。見る人で伝わり方は変わるだろう。(写真部次長 中島雅隆)