【評】絵画のような仕上がりで、昭和を感じさせるが鮮度が高く古くささはない。ガラスの水滴とわずかな自然光で抽象的な表現になったところがいい。黒い背景に女性の目元のぼかし具合など、情報が少ないので、余計に想像をかき立てられる。古びた木の窓枠は目線を集中させ、主役の引き立てに大きな役割を担っている。(写真部次長 中島雅隆)