【評】見る者によって印象が違う、スケールの大きな傑出した作品だ。混沌(こんとん)とした地球誕生のようでもあり、終末を目前とした最後の輝きにも見える。自然界がつくる壮大な光景の前で、文字では尽くせない感動がある。激しい雨が降った後の日没後の虹とある。見る者の心を震わせる多くの風景写真は、困難な撮影状況で生まれる。写真家の白川義員氏は、撮影には厳しい極限の地で、天地創造の風景を求め続け、世界的な評価を受けている。(写真部次長 沼口啓美)