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藤井聡太ブーム 宮崎県内にも 子ども将棋教室活況

2017年6月25日掲載

将棋教室で対局する子どもら=24日午前、宮崎市大塚町

 宮崎県内の子ども向け将棋教室が盛況だ。教室生が急激に増え、週末にはほぼ満席になる教室も。連勝記録を歴代最多タイの28まで伸ばしている藤井聡太四段(14)の活躍が大きな要因とみられ、関係者は盛り上がりに期待している。

 将棋道場が開く子ども教室は県内に四つある。このうち宮崎市大塚町の宮崎将棋道場には開設以来最高の81人が通う。24日は見学者も2人訪れ、子どもたちは一手一手を楽しそうにパチリ。通い始めて2カ月という同市田野町の七野小3年、黒木来斗(らいと)君(8)は「たくさんの人と対局できて楽しい。今日は1勝3敗だったので、藤井四段みたいにたくさん勝てるようになりたい」と語る。

 同市宮崎駅東3丁目の日本将棋連盟宮崎こども支部でも、1年前と比べ教室生が2割以上増えた。顕著になったのはここ数カ月だが、増加傾向は昨年から。と言うのも、昨年は宮崎市出身の都成竜馬(りゅうま)四段(27)と都城市出身の山口絵美菜女流1級(23)がプロ入りし、日南市では同市出身の高﨑一生(いっせい)六段(30)の名を冠した大会が誕生。将棋のテレビアニメもあり、星子壽三郎支部長(54)は「周囲で将棋の話題が増えていたからこそ、今回のブームにつながった」とみる。

 この他、三股町五本松の三股将棋道場ではここ数カ月で生徒が10人以上増加。宮崎市清武町正手1丁目の清武将棋クラブでは保護者からの問い合わせが増えていて、席主の藤丸賢三さん(77)は「関心の高まりを感じる」と語る。

 将棋の愛好者は減り続けている。レジャー白書によると、将棋の参加率(1年に1回以上指した人の割合)は1982(昭和57)年が24・7%だったが、2015年は5・3%。県内も同様で、関係者は今回のブームに期待する。

 一方で「一過性にならないか」という懸念も。三股将棋道場席主の満石俊幸さん(50)は「部活や勉強のため、進学を機にやめてしまう子どもは多い。まずは将棋の楽しさを伝え、大会に出る面白さを味わえるまで棋力を高める指導をしていきたい」と話している。