自生地で清らかな花を咲かせるシコクフクジュソウ=高千穂町向山
春を告げるシコクフクジュソウが、高千穂町向山の山中にある自生地で群生し、清らかな黄色い花を咲かせている。
キンポウゲ科の多年草で、県版レッドデータブックでは絶滅危惧1A類。一般的に「フクジュソウ(福寿草)」は、旧正月ごろに開花することから「元日草」「賀正蘭(らん)」とも呼ばれ、新年を祝うめでたい花として珍重されてきた。
自生地は県の天然記念物に指定。一帯には直径3、4㌢ほどの花が寒さに耐えながらかれんに咲き、一足先に春が訪れたかのような明るさが生まれている。
宮崎植物研究会の南谷忠志会長(71)によると、県版レッドデータブック2000年度版では「フクジュソウ」として登録されていたが、10年度版で「シコクフクジュソウ」に改訂されたという。