子どもたちへメッセージを寄せてくれた「コブクロ」の小渕健太郎さん(右)
「小さな心掛けが命守る」
新型コロナウイルスの感染リスクに備えるためとして、安倍晋三首相が2月27日に全国の小中学校、高校、特別支援学校を休校にするよう要請する考えを表明してから2カ月。県内の子どもたちも学校に行けない生活を長く強いられている。人気デュオ「コブクロ」の小渕健太郎さん(43)=宮崎市出身=が宮崎日日新聞の書面インタビューに応じ、子どもたちにメッセージを送った。
休校は3月2日から県内でも順次始まった。卒業式や入学式が縮小されたり、部活動の練習や各種大会もなくなったりするなどし、残念な思いや不安を抱えている子どもは多い。小渕さんは気持ちに寄り添った上で、「(外出自粛により)どこかで感染するかもしれなかった一人の命を守ることができる」「一日も早くみんなが元の場所に戻れるように、小さな心掛けが、一つの大きな命を支え、守ることにつながる」と呼び掛け。
部活動が思うようにできない現実については「この窮屈な時期をみんなで乗り越え、いつか迎える『いつもの練習』は、大きな大会に参加できることくらいうれしい時間かもしれない」とつづり、「仲間との心と心をつなげて」乗り越えてほしいと願った。
本県で口蹄疫が発生した2010年、小渕さんは歌手の今井美樹さん=高鍋町出身=らと応援歌「太陽のメロディー」を発表し、県民を勇気づけた。ウイルスとの戦いに苦しむ県民に向けて「宮崎の優しい景色や宮崎人の温かな心を描く歌だ」と考えて作ったと振り返る一方、現在、ネット上などに人を傷つける言葉が飛び交っている風潮を危惧。子どもたちに「『言葉のウイルス』もあるのではないかと考える機会にもしてほしい」「誰かを想う言葉が広がってほしい」など語り掛けた。