太陽の光が柱のように垂直に伸びて見える「太陽柱」=23日午前、都城市高崎町・たちばな天文台(蓑部樹生さん提供)
県内は23日、寒気が流れ込んだ影響で、県内全域で冷え込んだ。五ケ瀬町鞍岡は最高気温が氷点下1・6度と0度を下回る「真冬日」となった。同日朝までの最低気温は延岡市古江で氷点下2度、高千穂町で同1・9度など、全17観測地点のうち8地点で氷点下を記録した。
都城市高崎町では、太陽の光が柱のように垂直に伸びて見える「太陽柱(たいようちゅう)」という珍しい現象が同日午前7時5分~20分ごろ観測された。
撮影した、たちばな天文台の蓑部樹生台長(70)によると、太陽の光が大気中の氷の粒に反射することで起きる。上空に雪雲がうっすら流れ込むなどの条件がそろうと、日の出や日没の前後に見られるという。蓑部台長は「山の稜線(りょうせん)から太陽が顔を出しても、まだしばらくは見えていた。小雪が舞う中、手のかじかみも忘れるほどの感動だった」と話していた。
24日も寒気や放射冷却の影響で冷え込む見込み。最低気温は高千穂町で氷点下4度、延岡、都城市が同3度。宮崎市と日南市油津も同1度まで下がる見通し。