ビールサーバーなどをレンタルして花見を楽しむグループ=3日午後、宮崎市・宮崎中央公園
宮崎の花見は豪勢? 民間気象会社ウェザーニューズが実施した花見に関するアンケート調査で、そんな傾向が浮かび上がった。県民の花見にかける平均予算は2842円で、全都道府県中3位。実際に、宮崎市内の公園などではバーベキューやオードブルをお酒とともに楽しむグループがあちこちで見られ、花見の準備に携わる業者も「歓送迎会と時期が重なるのが要因では」などと納得の様子だ。
調査は同社のスマートフォン向けアプリの会員が対象で、本県の花見1回当たりの平均予算は2842円。青森(3167円)、岩手(2919円)に次ぎ、全国平均2237円を大きく上回った。花見を楽しむ時間は全国11位タイの平均2・1時間(全国平均2・0時間)、花見に行く回数は38位タイの同1・3回(同1・4回)で、少ない回数でじっくりとお金をかけていることがうかがえる。
宮崎市・宮崎中央公園では火の使用期間が2日で終了し、3日夕方は生ビールサーバーやオードブルを携えた約200人が夜桜を堪能。取引先と訪れた同市瓜生野の会社員高野浩美さん(54)は「どうせやるならとことんやろうという気持ちが強い。それが金額に表れているのでは」。この日は60人で20万円、1人当たり3千円を用意したという。
花見の準備などを請け負う同市のダンドルズKには、同公園で火の使用期間の2日までの2日間に、1人3240円のバーベキューセット(酒類込み)を中心に約1700人分の注文があった。日高憲二代表は「桜の満開が歓送迎会シーズンと重なることも、県民が盛り上がる要因では」と分析。「サービスの需要は年々伸びており、近年は対応ができないほど」という。
同市の名所の一つ、天神山公園「さくらまつり」でも、実行委が販売するビールや焼酎も付いた1人3千円のバーベキューセットが人気。それでも足りず、肉やワインを持参するグループも少なくないという。事務局の桑原資和さん(62)は「ここ10年は炭火で暖を取りながらが主流。3時間以上飲む人も珍しくなく、平均予算全国3位もうなずける」と納得。ただ、「豪勢に楽しんで、酔っ払った後は、しっかり片付けもお願いします」とくぎを刺した。