美しい歩き方を練習する川村君子さん(右)
61歳でモデルとして活躍している女性が宮崎市にいる。東大淀2丁目の衣料品店店長、川村君子さん。身長162センチ、体重45キロとスリムな体形、愛らしい笑顔が魅力的。「同年代に希望を与えられるような存在になりたい」と、ステージに立ち続ける。
「お客さんに笑顔を向けて」-。9日夜、宮崎市の芸能・モデル事務所「海汐プロダクション」では、鏡張りの部屋でウオーキングの練習をしていた。10、20代の男女に交じり、ヒールを履いた川村さんも鏡を見つめポーズを決めた。川村さんは同事務所で月3回のレッスンに励みながら、県内のファッションイベントなどに出演している。
北九州市出身。高校卒業後、父親の出身地である本県に家族で移住した。モデルを本業とすることを夢見て、ステージイベントにアルバイトで出演するなどしていたが、29歳で結婚したのを機に、その世界から遠ざかっていた。夫を病で亡くした49歳からは「2人の子どもを守らねば」と、衣料品店の仕事に没頭するようになった。
それから4年後。久しぶりにじっくり鏡を見て丸々とした姿に驚いた。ダイエットを決意。野菜中心の食事を心掛け、寝る前のストレッチを欠かさないなど2年かけて体重を10キロ落とした。
2013年、県内在住で36歳以上の魅力的な女性を決める「ビューティー魔女コンテスト」に参加。59歳と最年長の出場ながら、60人近い応募の中でグランプリに輝いた。自信を付けてこの年の秋、海汐プロダクション入りした。
今月14日には、午後1時15分から都城市早鈴町のイオン都城ショッピングセンターであるファッションショーに出演する。「若い人にひけをとらないよう、笑顔を振りまきたい」。川村さんは美しい歩き方のチェックに余念がない。