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きりしま展望

2022年1月11日
◆基盤整備着々政治はどうか◆

 都城市では今年もあちこちでつち音が響く。まるでコロナ後の姿へ脱皮しようとする胎動のようにも聞こえてくる。

 中心市街地では民間複合施設の4月開業が迫る。中核施設「Mallmall(まるまる)」隣に建設された鉄骨造り7階建てにはホテルやスーパー、都城商工会議所、レストランなどが入る。事業を担うセンター・シティ(社長・安田耕一都城商議所会頭)が総額37億円をかけた一大事業。旧都城大丸跡地を活用した中心市街地再生事業に区切りを付ける施設だ。

 中心部には日用品や食料を買える店が少ない。スーパーが営業すれば高齢者をはじめとする買い物難民問題の解消になるだけではなく、図書館利用者らも立ち寄れる。利便性や周遊性の向上に対する期待は大きい。

 防災道の駅に指定されている道の駅「都城」(愛称・NiQLL=ニクル)は2023年春開業予定。直売所やレストラン、キッチンスタジオ、多目的室、木製遊具広場を備える。「肉と焼酎のふるさと」を発信する物産振興拠点に23億円を投じる池田宜永市長は着工式で「情報を発信し知ってもらう段階から、訪れ楽しんでもらう次のステップへ踏み切る」と述べた。その中核施設と位置付ける。

 基盤整備も着々。県内全区間の24年度開通が決まった都城志布志道路は日々延伸。都城インターチェンジ(IC)近くには今年、工業団地が完成し「医療・防災・経済の道」の期待は高まる。

 25年3月完成予定の県陸上競技場は造成がほぼ終了。27年の国民スポーツ大会(国スポ)では開会式場となり、南海トラフ地震発生の際は後方支援基地の役割を担う。市総合運動公園内にあった体育館、武道館も既に取り壊され、国スポのテニス会場へと生まれ変わる。

 西諸圏域を見渡すと、えびの市ではえびのICそばの産業団地で企業誘致が本格化。高原町は地域商社立ち上げを目指す。いずれもコロナ後の地域活性化を図る環境整備と言えよう。

 一方、政治はどうか。16日には都城市議選が告示、23日に投開票される。小林市では4月に市長選を予定、三股町長は9月で任期満了となる。同町は官民事業体による交流拠点施設を建てる構想を持っており、選挙では争点になりそうだ。

 どの選挙でも投票率は低下傾向だが、ぜひ投票所に足を運びわがまちの意思決定に関与してほしい。加えてお願いしたいのは、投票後も自身が票を投じた政治家の言動をしっかり見張ってほしいということ。投票だけで政治参加の義務を果たせるのではない。政治家を監視し評価して次の投票につなげることが緊張感を生むのだ。

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