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宮日スポーツ賞

2021年2月23日
◆鍛錬の成果に拍手送りたい◆

 全国トップレベルの力を発揮するなど本県スポーツ界の発展に寄与したとして、第25回宮崎日日新聞スポーツ賞が22日、4個人1団体に贈られた。贈呈式は新型コロナウイルス感染拡大防止のため一般公開はせず、宮崎市の宮日会館で開かれた。

 贈呈式では特別賞に輝いたプロゴルフの永峰咲希選手に特別インタビュー。賞金ランキングが下がって以降、スイング改造に着手したことに触れ、「若手が追い上げてくる中で、新しいことに取り組まないと、あっという間に抜かされてしまう」と危機感をばねに自己研鑽(けんさん)した思いをさわやかに語った。

 永峰選手を含め他の受賞者もまた、身体能力や技術に磨きをかけ、強い精神力を鍛え上げ成果を出したトップアスリートたちだ。大舞台に向けて真摯(しんし)に鍛錬し続ける姿に多くの人が魅せられたに違いない。特にコロナ禍の影響で、昨年は東京五輪・パラリンピックが延期になり、アマチュアスポーツでも大会延期や中止が相次いだ。沈みがちだった県民の心に、本県ゆかりの選手の活躍が希望や勇気を与えてくれた。

 昨年11月、サッカー・Jリーグ3部(J3)入りを成し遂げたテゲバジャーロ宮崎は、長らくJリーグ空白県だった本県に吉報を届けてくれた。選手の頑張りに拍手を送りたい。全国各地には「おらが町のおらがクラブ」として地元住民に愛されるJリーグのクラブチームが育っており、地域活性化に貢献している成功事例が多くある。同様に、プロスポーツを支える文化が本県に育つという次なるステップへ歩みを進めてほしい。

 昨年12月の陸上日本選手権男子1万メートルで日本記録を塗り替え優勝した相沢晃選手(旭化成)は東京五輪への切符を手にし期待がかかる。陸上の日本学生対校選手権男子100、200メートルの2冠を達成した水久保漱至(そうし)選手(宮崎工業高出、城西大)は昨季一気にブレーク。ともにコロナ禍で先行きが見えない中でトレーニングに励み、快挙を成し遂げた点が高い評価を得た。

 岩切基樹(もとき)選手(西池AC、宮崎学園高3年)は昨夏、パラ陸上障害クラスT37(脳原性まひ)男子100、200メートルの日本新記録を出した。生まれつき右半身にまひがあるが、地道に練習を重ね記録を伸ばしてきた。ひたむきな努力は裏切らないことを教えてくれた。晴れの栄冠に心から称賛を送りたい。

 受賞者たちの陰には下支えする関係者の存在があるはずだ。そうした層の厚みが「スポーツランドみやざき」を築く基盤となる。この賞が選手や関係者らの奮闘に光が当たり、ひいてはスポーツ文化が地域に浸透する機会になることを願っている。

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