2025年01月16日03時29分
三菱UFJ銀行の東京都内の支店で貸金庫から顧客の金塊を盗んだとして、窃盗容疑で逮捕された元行員今村由香理容疑者(46)が、営業時間内にも現金や金塊を盗んでいたとみられることが16日、捜査関係者への取材で分かった。貸金庫室に入る際に「システムの電源を切っていた」と説明していることも判明。入室履歴を残さないようにし、発覚を免れようとした可能性がある。
警視庁捜査2課は、4年半で60人以上が被害に遭い、総額は現金と金塊などを合わせて時価相当で17億円以上とみて、捜査している。警視庁は16日、今村容疑者を送検した。
捜査関係者によると、主に銀行の窓口が閉まる午後3時以降に盗んでいたが、営業時間内に持ち出すこともあったという。
外国為替証拠金取引(FX)といった投資にすぐ使えるよう現金や一度で多額に換金できる金塊を狙ったとみられる。宝飾品など金塊以外の貴金属には「手を付けていない」と説明している。
練馬支店では支店長代理として貸金庫を管理する立場で、支店で保管していた予備の鍵を悪用したとされる。
【写真】 三菱UFJ銀行の練馬支店=11日、東京都練馬区