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すてきな恋あふれる未来

2023年5月18日
 1999年にヒットした「モーニング娘。」の「LOVEマシーン」。歌詞の「日本(にっぽん)の未来は 世界がうらやむ 恋をしようじゃないか」を「日本には世界がうらやむ未来が待つ」と、勝手に解釈していた。

 一方「世界がうらやむような恋をしよう」と解釈した人もいた。ネット上でもいろんな解釈があったが、作詞者であるつんくさんが答えを出している。「世界がうらやむ(ようなすてきな恋あふれる未来でありたい。だからそんな)恋をしようじゃないか」―と。

 経済協力開発機構(OECD)の調査で35カ国中、LGBT関連法の整備状況においては34位の日本。今、G7サミットを前に“駆け込み”の法整備が進んでいる。法案成立は間に合わず立法府の合意が形成されたことをG7各国に示すことができればいいということだ

 その中身は、ご存じのように「差別禁止」ではなく「性的少数者への理解増進」。しかも2021年に与野党実務者で合意した法案の「差別は許されない」の表現を「不当な差別はあってはならない」に変更した。曖昧に取り繕うことを意味する「糊塗(こと)」なる言葉があるがその典型といえるだろう。

 さて、かの「LOVEマシーン」がはやった時代からすれば「およそ四半世紀後の未来」である現在の日本。少なくともLGBTの問題に関していえば「世界がうらやむ」ではなく、当事者の人たちが「世界をうらやむ」国となっているのが現実ではないか。

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