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絶滅モンスターはヒト?

2021年7月18日
 生物の進化は不思議でならない。単純な生命体から枝分かれし、淘汰(とうた)もされながら今の多種多様な生物になったのは分かるが、なぜこれほど形が別々で生態も違うのだろう。年を取るほど疑問が増すばかり。

 混乱していたが、県総合博物館の特別展「絶滅モンスター展2021~恐竜VSほ乳類~」で生命誕生から5億年以上に及ぶ進化の過程を時系列に追えて、かなり整理できた。迫力ある骨格標本や生体復元模型、?製などの資料が豊富にあって視覚的にも楽しい。

 副題にあるように、王者の風格よろしく地球上を跋扈(ばっこ)した恐竜が滅び、ほ乳類がなぜ生き残ったか。大いに関心をそそるテーマだ。なぞの答えは最新の研究成果を結集した会場で確認してほしいが、ヒトを含む真獣類や有袋類が登場する前に、多くのほ乳類がいたらしい。

 そのほとんどは絶滅したが、ヒトのように歯の生え替わりが1度だけあることや赤ちゃんが母乳で育つなどの特徴は、中生代に獲得されたと考えられる。恐竜から逃げ回っていた時代。何度も生物の大量絶滅を経て現在の生物たちが形作られてきたと思うと、絶滅した生物たちがいとおしく思える。

 われらホモ・サピエンスの誕生は約20万年前だ。”新参者”がいつから、生物たちに生殺与奪の権を振るうようになったのだろう。生物の進化を学ぶと生物多様性が自然の道理に思える。人間が地球を破壊する”モンスター”になったら、自ら絶滅を招くはずだ。

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