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基礎を固めるアスリート

2021年2月23日
 建て替え工事が進む県立宮崎病院の前を毎日通っている。基礎工事が長く「本当に建つのか」と思っていたが、深く基礎杭(ぐい)を打ち込むことで地震に強くなるのだ。本体に入ると、驚くほど早く立ち上がった。

 スポーツ選手も長い下積みがあって、揺るぎない実績を挙げることができる。昨日、第25回宮日スポーツ賞の贈呈式で、受賞者の華々しい実績の裏に膨大な修練の日々があり、現役を続ける限り、休まず補強を続けねばならない厳しさがあることが伝わってきた。

 特別賞のゴルファー・永峰咲希さんは25歳だが、対談で20歳前後の新鋭が次々と参入してくる怖さを吐露。「同じままでは追い抜かれる。オフに体力をつけ、技術を向上させたい」。受賞者の水久保漱至、岩切基樹さんもたゆまぬ努力を物語るエピソードにこと欠かない。

 陸上1万メートルで日本新記録を出し、東京五輪出場を決めた相沢晃さん(旭化成)は、前回の東京五輪マラソン銅メダルの故円谷幸吉と同じ福島県須賀川市出身。小学生の時は円谷ランナーズに所属していて、いわばメダリストの直系。出身地と旭化成の期待や伝統も、果敢な走りを下支えするはずだ。

 Jリーグ参入を果たしたテゲバジャーロ宮崎は、集合写真を見ると強固な石垣に見えてくる。基礎力向上がチーム力をアップした。才能があふれていても見えないところで基礎固めを怠らない受賞者たち。つらい練習に励む若いアスリートのよき手本になる。

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