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避難所が「満員」

2020年9月13日
 本県を激しい風雨に巻き込んだ台風10号が接近した6日、携帯電話に次々と舞い込んできた防災メールの避難情報に、緊張感を持って見入った県民は多いだろう。午前中には新たな避難所開設が伝えられた。

 午後には次々と「受け入れ人数に達した避難所」「受け入れ可能な避難所について」が発表。自宅近辺に”空き”がなく困った人もいたはずだ。知り合いの中学教諭は「公民館がいっぱいになったから体育館を開けてと要請されて、雨の中どたばたした」と話していた。

 県内で避難所が満員となったのは62カ所。特別警報級という台風の脅威が伝えられ、県民がかつてない規模で避難したこと、コロナの3密を避けるため収容人数が限定されたことが主な原因だ。大きな混乱はなかったが、受け入れ先に奔走した関係者をまずはねぎらいたい。

 ただ、いくつか課題は残った。「県外の息子がホームページで避難所を調べてくれたが、変更に振り回された」「浸水した体験があるが、ペットがいるので避難しなかった」などの話も聞いた。ホテル避難という新たな現象もあった。避難者の見込みは適正だったか。情報はきちんと伝達されたか。

 県民の避難行動を分析して、今後に役立てたい。避難所の収容人数はコロナの状況によるので、当面は関係者に柔軟な判断が求められるだろう。ただ行政だけで解決は無理。自宅避難や知人宅避難の選択肢もある。家族や地域で協議しておく必要も痛感した。

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