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震度5は震度5

2020年7月31日
 やや古めかしい言い方だが、関東甲信などの方々は「すわっ」となったのではないか。きのうの朝、房総半島南方沖を震源とするマグニチュード7・3の地震が起きたとして気象庁が緊急地震速報を出した。

 最大震度5強を想定していたが、震度1以上の有感地震すらなかった。この誤報で都営の電車や新幹線などに一時運転見合わせなどの影響が出た。気象庁は「大きく推定が異なった」と謝罪。当局の推定よりも実際の災害が大きいのに比べれば、まだいいだろう。

 国内の新型コロナウイルス新規感染者が、きのうも過去最多を更新。おととい累計で100人を超えた本県でも、初確認の都農町ほか日向市などで感染者が出た。県は、県民に県境をまたぐ不要不急の往来を、また県外在住者には盆の時期の帰省を控えるように要請した。

 こうした状況下、政府は観光支援事業「Go To トラベル」の見直しに、なお難色を示している。同事業については感染症対策分科会の尾身茂会長が、16日の会合に先立ち「決定時期を延ばし、東京を含む感染状況を分析する」よう政府に提言したが採用されなかったことを明らかにしている。

 人々の移動制限まではせずとも、もはや政府が旗を振って「出掛けましょう」という状況ではなかろう。あくまでも震度1は震度1、震度5は震度5。結論ありきで現実から目を背け状況を過小評価しようとしていないか。感染状況と併せ、その吟味も必要だ。

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