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就職を地方浮揚の機会に

2020年6月3日
 今年最も予定が狂った一つが就職活動だ。大学生や企業の動きが活発化する春先に合わせたように、新型コロナウイルスの感染が拡大。両者の接触ができない中、ここでもインターネットが威力を発揮する。

 これまでにオンライン面接を重ね、つまり一度も会社訪問をせずに内定を得た県内大学生もいるそうだ。宮日会館では先日、来春就職希望の大学生らを対象にオンライン合同就職説明会があり、20分ごとに企業の担当者が、カメラに向かって会社の魅力を訴えた。

 初の試みで、登録した学生ら約500人がスマホやパソコンから参加。企業からもいい反響だったが”リモート”は学生らの方が慣れているようだ。対面よりも質問しやすかったという。画面に顔を出す、出さないは自由だがリクルートスーツ姿でアピールする学生もいた。

 今年は同様のオンライン就職説明会で、都会の大学生による地方企業への関心が高まっていると聞く。コロナ騒動で都会における生活必需品や野菜の不足、感染の危険が高まる満員電車による通勤、会社にいなくても仕事ができるテレワークの推進などで、地方暮らしの魅力が高まっているためだ。

 いつまで続くかは分からない。地方経済の打撃も大きい。先行きの不安から企業が採用を控える動きもある。ただ追い風をとらえて、価値観の転換まで持っていくには企業より自治体の役割が重要。地方が浮揚するチャンスをみすみす見過ごしてはならない。

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