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県中学校体育連盟会長になった 谷口行孝(たにぐち・ゆきたか)さん

2024年5月4日
 公立中の部活動を地域のクラブなどに委ねる「地域移行」が進む。理由は少子化。廃部の危機にある部活も他校とまとまれば存続できるし、チーム編成など選択肢も広がる。「多様性、挑戦する気持ちを応援していくために何が必要か。子供たちファーストで日々研究して協議し、現場に生かす」。体育教師ら約300人の思いを代弁する。

 4月から赤江中の校長。副会長を3年務め、同26日付で県中学校体育連盟のトップに就いた。地域移行は2025年度までに休日から段階的に移行する方針。指導者の確保、教師らの負担軽減も背景にあり「地域の方々が効率的に子供たちに指導する姿を見て、先生方も新鮮な気持ちで教える原点に戻り、心身ともにリフレッシュできている」と話す。

 剣道一筋で、鹿屋体育大1期生として指導者の道を志した。教え子に決勝の舞台で戦い、日本一の景色を見せてあげたいと、献身的に稽古を付けた。かいあり、門川中時代の01年、全中個人戦で優勝。3人目となる日本一を輩出し、大学の恩師から「無辺」という言葉をもらった。「辺がない分、もっと大きく、広く、活躍の場を広げなさいと解釈。以降は座右の銘とし、卒業式などで教え子へのはなむけの言葉として書き記している」

 週2回のソフトバレーと最近始めたゴルフでリフレッシュする。「止まっているボールが何で思い通りに打てないのか、それがまた楽しい。性別、世代を超えた共生社会の中で、多感期の子供たちを考え、全力でサポートする」と決意を新たにしている。串間市出身の58歳。

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