子ども食堂への理解を深めるため宮崎市の宮崎公立大の学生らが企画した講演会と映画上映会は3日、同大学であった。市民ら約140人が参加。子ども食堂支援の第一人者として知られる東京大特任教授の湯浅誠さんが子ども食堂の地域での役割などを講演した。
同大学の四方由美教授(ジェンダー論)のゼミ生が企画し、同市のNPO法人「ままのて」や医療機関が協賛した。
湯浅さんは、コロナ禍でも子ども食堂は全国で増えている状況を報告。「子どもが一人でも安心して来られるし、さらに大人も年代を問わず行くことができる」と話した。また、「子ども食堂で多世代が交流することに価値がある。互いに見守ったり関心を持ったりすることは人を元気にする。安心して暮らせる地域づくりにもつながる」と訴えた。
虐待の経験を持つ女子大生を主人公にした映画「こども食堂にて」も上映した。実行委員長を務めた3年舟田朱里さん(21)は「いずれは大学内でも子ども食堂を開けるように発信していきたい」と話していた。
【写真】子ども食堂が多世代にとって大事な居場所になっていると語った湯浅誠さん