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過疎集落記憶をデジタル化 町史作成、教育に活用

2021年6月18日
 綾町と宮崎大は共同で、過疎化が進む集落の歴史や文化などを記録し後世へ残す「綾の肖像プロジェクト」に取り組んでいる。40世帯未満となった地区を対象に、住民からの聞き取り調査や、住民が所有する古い写真のデジタルデータ化などを実施。来年度までの3カ年計画で、その間に得られた情報や写真はデータベース化し、町史作成や教育現場での活用のほか、地域の課題解決にも役立てる。

 集落に住む住民の記憶をたどり、画像記録を保存する同プロジェクトは、来年のユネスコエコパーク登録10周年も見据えた取り組みとして昨年11月にスタート。現在は、町ユネスコエコパーク推進室の職員や、同大学地域資源創成学部の学生らが対象地域へと出向き、住民が持参した写真を基に一人一人から過去の思い出話などを聞き取る形で進められている。

 調査の最初の地区となったのは高齢化率63・6%の倉輪地区。今年3月までに学生らが2、3回訪れ、住民20人から残したい風景や風習、伝統文化のほか、家や墓などの管理問題について聞き取り。1950年代の農作業風景などの写真も集まり、町のホームページでも公開している。

 学生らは、調査を基に10年後を見据えた「集落ビジョン」をまとめる計画で、地域が直面する課題やその対応策について住民に提案するという。7月には同地区で最初の報告会を実施。その後も順次、各地区で調査をスタートさせる。

 同室の入田賢一室長は「過疎地域に暮らす住民の葛藤など、あらためて気付くことも多かった。集落の歴史や住民の暮らしぶりなどを後世へ伝えながら、持続的なユネスコエコパークの町づくりにも役立てていきたい」と話している。

【写真】過去の写真を基に、倉輪地区の住民から集落の歴史などを聞き取る宮崎大の学生ら(綾町提供)

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