日之影町七折の中川集落の棚田で、赤や白、黄色の5種類約3万5千本のチューリップが満開を迎えた。連日、町内外から多くの行楽客が訪れ、2日は4年ぶりに祭りも開催。8戸16人の普段はのどかな山里が、今年も活気づいている。
地域おこしの一環で2004年に植栽を始め、今年で20年目。昨秋も稲刈りを終えた30アールの田んぼに地元住民とボランティア計約50人で球根を手植えした。比叡山や矢筈岳など雄大な山並みをバックに、色とりどりのチューリップが一面に咲き乱れ、多くの家族連れが笑顔で散策している。今週いっぱいは楽しめそう。
2日の祭りでは地元住民らが煮しめやいなりずしなど飲食物を販売した。中川チューリップの里づくり協議会の瀧川宗利会長(74)は「これだけ小さな集落で20年続けてこられたのは球根の掘り上げや手植えに協力してくれるボランティアのおかげ」と感謝していた。
【写真】満開を迎えた中川集落のチューリップ