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クローズアップ県予算

(1)フードビジネス

2013年2月23日
■「食の王国」具現化へ

 農水産物に異分野の技術力・ノウハウを注入することでその価値を高め、観光振興など多方面に風を吹かせようとする「フードビジネス」が脚光を浴びる。本県経済浮揚の切り札として県は2013年度予算案に展開プログラム35事業約24億円を充て、河野知事が掲げる「食の王国」の具現化を狙う。

 推進手法の柱で生産から加工・販売まで手掛ける6次産業化。九州で国認定事業計画数が1位の本県だが、福岡などが数を伸ばしており、「様子見だった他県も本腰を入れ始めた」と県地域農業推進課連携推進室。独自性と質が問われる時代に突入している。

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 地元農家との連携を条件に、県内で農業参入する企業を支援する事業に1億円を計上。年間4、5件の参入と60人程度の雇用創出を目指す。先行事例が、県基金事業を使って12年12月に設立された農業生産法人・ローソンファーム宮崎。コンビニ大手のローソン(東京)と宮崎市の農業生産法人・宮崎なかむら農園など3社が共同出資。キュウリ、日向夏ミカン、ピーマンなどを生産する。

 代表を務める中邨誠同農園取締役は「市況に左右されない全国への販路を得られたのは大きなメリット」と強調する。日向夏ミカンは周辺農家も巻き込んでローソンにタルトの原料として出荷を始め、製品が2月中旬から全国の店舗で販売されている。

 同推進室は「参入企業の加工施設誘致や観光ツアーとタイアップした農業体験など、企業のネットワークや資源を地域に落とし込み面的広がりにつなげる」と意気込む。

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 中小業者が大半の県内食品製造業にとって、県外での営業は長年の課題だった。サバの一夜干しやフグの切り身などを加工・販売する「浜王水産」(延岡市北浦町)の濱田恵喜貞社長は「販路開拓の機会は百貨店での物産展だけ。製品には自信があるが、従業員3人では限界がある」。

 県は東京のアンテナショップ「新宿みやざき物産館KONNE」に13年度から置く外回り専門の営業スタッフ1人を公募。バイヤーや百貨店に県産品の売り込みを図る。

 乳製品加工の中西牧場(都城市山之口町)の中西廣代表は「野菜、果樹、乳製品、水産物。多岐にわたる営業を1人でこなすにはパイプと経験がいる。手が回らず、規模が小さくてもいい品を持つ会社に光が当たらないようでは意味がない」と高い資質を求める。

  ×     ×

 2013年度県予算案が示された。県が掲げる重点施策をクローズアップする。

【写真】スイーツの原料としてローソンに出荷される日向夏ミカン。県は食関連産業の育成を進める=宮崎市清武町今泉

(1)フードビジネス2013年2月23日付
(2)農 業2013年2月24日付
(3)医療人材確保2013年2月25日付
(4)アジア戦略2013年2月26日付
(5)防 災2013年2月28日付
(6)中山間地域2013年3月2日付
(7)脱少子化2013年3月4日付

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