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日豊新時代 蒲江―北浦1カ月

(上)佐伯

2013年3月17日
■観光客増経済も活性

 東九州自動車道の蒲江(大分県佐伯市)―北浦(延岡市)両インターチェンジ(IC、14.2キロ)開通から1カ月が過ぎた。宮崎、大分県が初めて高速道路でつながったことで、交流人口増加や観光振興が図られている。両県の変化や今後の課題を探った。


 大分県内では東九州自動車道の“開通効果”は持続、拡大しているようだ。蒲江IC(インターチェンジ、佐伯市)に近い、道の駅「かまえ」の利用者数(レジ通過客ベース)は、開通直後の勢いを維持。「週末の売り上げは昨年の3倍」とほくほく顔。

 開通区間から離れた市中心部にも宮崎ナンバーの車が目立ち始めた。中心部の観光施設「城下町佐伯 国木田独歩館」は入場者(2月20日から3月11日)が前年同期比で1.8倍となり、市観光協会も「開通効果が出ている」とみる。

 佐伯港近くにある地元産魚介類を中心にした直売所「さいき海の市場○(まる)」も週末を中心に宮崎ナンバー車が5割ほど増えたという。市中心部への観光客流入も順調だが、同直売所を経営する佐伯海産の西田善彦社長は「高速を使った人の多くはまだ蒲江で止まっている。中心部に呼び込むには、すしなど食の魅力を全体で売り出していく必要がある」と指摘する。

 観光客を高速道路から離れた市中心部や山間部に引き込むには魅力づくりに加え、周遊ルートや広域観光の整備が欠かせないが、本格的な取り組みはこれから。山間部で両県を結ぶ国道326号沿いの道の駅「宇目」(佐伯市)も高速道開通の悪影響は出ていないが、「(山間部の)豊後大野市や竹田市などを観光客が周遊する流れができないと、この先どうなるか」と気をもむ。

 県も市の枠を超えた広域観光の必要性を強調。昨年策定した「ツーリズム戦略」を踏まえ、各地の観光協会のレベルアップ、周遊ルートづくりや情報発信を支援する方針だ。

 東九州道県内区間の全線開通時期は着実に近づいている。県南と宮崎県北両地域の活気を一過性で終わらせず、全通後に福岡都市圏から観光客を呼び込むには、両地域の競争とともに、周遊ルートづくりなどの戦略的な連携が不可欠と言えそうだ。
(大分合同新聞社報道部・友永敬介)

【写真】宮崎などからの観光客でにぎわう佐伯市の「さいき海の市場○」=15日

(上)佐 伯2013年3月17日付
(下)延 岡2013年3月18日付

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